【怖い話】「うつる」「寝言」「遅くなってごめんね」「怪奇現象予報」「暗闇にて」【怪談/朗読つめあわせ】

映る。 大学時代から仲のいい友人と週に1度は オンラインで通話をするのが習慣になって いた。 特に大した話をするわけじゃない。 互いに晩飯を食べてだラダラと近況を報告 したり最近はまってる映画やゲームを語っ たり それが気楽で学生の頃の延長のように 楽しかった。 直接会う機会は減ったがこの時間だけは 互いの生活を覗き合うようで安心できた。 僕にとっては小さな生活リズムの1つだっ た。 その夜も机にノートパソコンを開き、時間 通りに通話をつなげる。 画面に映った友人は部屋を真っ暗にしてい た。 カーテンを締め、天井の明りも落として モニターの光だけが顔を照らしている。 白い光が半分を浮かび上がらせ、もう半分 は影に沈んでいた。 暗い背景にポツンと浮かぶその顔は普段 よりに鎮うに見えた。 お前なんで真っ暗なんだよ。ホラー映画 みたいだぞ。 冗談めかしていったが、友人は肩を救める だけで特に気にしていない様子だった。 話題は仕事の愚痴。 上司がどうだとか、同僚がどうだとか、 声の調子も表情も普段と同じはずだったの になぜか僕は集中ができなかった。 どうにも気になって仕方のないものが視界 の橋で散らついていたからだ。 友人の肩の後ろ、暗闇の奥にうすらともう 1つの顔が浮かんでいる。 最初は見間違いだと思った。 家具の影の形がそう見えただけだろうと けれど目をこらすと違う。 それは影ではなく輪郭を持ち薄く笑を 浮かべたように広角が揺れる。 時より本のわずかに角度を変え確かに 覗き込むようにして友人の横から現れでは 消えていく。 ゾアりと鳥肌が立った。 なあ。むしろ誰かいないか。 友人はマを潜め そに首をかしげただけだった。 はあ。誰もいないけど俺1人だよ。 そう言ってカメラを持ち上げぐるりと部屋 の候補を移してみせる。 そこにはカーテンと壁しかなかった。 確かに誰もいない。 アンドと当時に妙な違和感が残った。 気のせいだったのかもしれない。 そう思いた瞬間、画面にまたそれが現れた 。 今度はっきりと 白くのっぺりとした頬 異様に黒く落ちぼんだ目 友人の肩越しにまっすぐこちらを見ている 。 いるって今映った。 思わず叫んだ。 だが友人は乾いた笑をかべて曖昧に ごまかすように話題を変えた。 その仕草に胸の奥がざめいた。 なぜだろう。 まるで最初から知ってることを隠してる ように見えたからだ。 通話を続けるうちに友人の様子は次第に おかしくなっていった。 落ち着きがなくにま瞬ばきを繰り返し視線 を泳がせている。 返事も上の空で僕が何を話してもすぐに 途切れてしまう。 そしてやがて彼は口を閉ざしたままじっと 僕を見つめ始めた。 どうした? 呼びかけるとしばし沈黙があった。 モニター越しにかかな呼吸音だけが 聞こえる。 そして低い声でポツりと告げられた。 ごめん。さっきから冷えなかったんだけど 。 ゾりと背筋に冷たいものが走る。 さっきお前俺の部屋の後ろに顔が見え るって言ったろ。 違うんだ。 お前の部屋の方にいるんだ。 理解するのに数秒かかった。 友人の暗い部屋が僕のノートパソコンの 画面に移って鏡のようになり、僕の部屋の 様子がそこに反射していた。 誰かがいたのは友人の部屋ではなく僕の 背後だったのだ。 思わず振り返った。だがそこには誰もい ない。 ただ窓もドアも閉め切った6畳の部屋がと 静まりってるだけだった。 画面の向こうの友人は青ざめていた。 さっきからずっといたんだよ。 耳の奥で血の音が成り響く。 喉が乾いて呼吸が詰まる。 言葉を返そうとしても声にならなかった。 その時視界の橋に何かが引っかかった。 机の隅に黒い筋のようなものが数本落ちて いる。 よく見るとそれは濡れた髪の毛だった。 なぜ濡れているのか、どうして今まで なかったのか。 考えるより早く心臓が大きく跳ねた。 僕は反射的に椅子を蹴って立ち上がった。 それからも僕と友人は以前と同じように 通話を続けている けれど、あの夜を境に僕らの会話には 小さな沈黙が混ざるようになった。 互いに理由は言わない。 ただ画面に移る僕の背後を友人が無意識に ちらりと見る瞬間があるの僕は知っている 。 猫事 夫の寝事はこれまでずっと笑い話だった。 結婚して3年、彼は基本的に寝つきが良く 布団に入って数分もしないうちに眠りに 落ちる。 いびきはほとんど書かないけれど、時々 寝事を言う。 最初にそれを聞いたのは結婚してすぐの頃 だった。 はあ。うん。了解。 真夜中 隣で眠っていたはずの夫がボそボそと そんな言葉を口にした。 私は驚いて身を起こしたが、夫は完全に 眠っている。 よく朝 寝事を言ってたよと伝えると夫はケロリと した顔で まあそうなんだ。仕事の夢でも見てたん じゃないかな と笑った。 その子も寝事はたまに続いた。 もうちょっと焼いて だとか それは重すぎる だとか意味のあるようなような断片 時にはっきり ありがとう と口にしていて私はまず笑ってしまった。 だから私にとって夫の寝事はただの 微笑ましいエピソードの1つでしかなかっ たのだ。 変化が訪れたのはあるつ雨の夜だった。 寝ぐ苦しくて目が覚め時を見ると午前2時 を回っている。 雨はもう病んでるのに部屋の湿気は抜けず シーツがじっとりと肌に張りつく。 根返りを打った時、夫が不に口を開いた。 そこは 開けちゃだめだ。 今までの寝事とは明らかに違う。はっきり とした調子で誰かに向けて警告するような 口ぶりだった。 私は息を飲んで夫を覗いた。 だが彼は目を閉じたまま深く眠っている。 うらと汗ばんでいるのに根返りすら打た ない。 よく朝 そのことを伝えると夫は少し考え込むよう に前を潜めた後苦傷した。 [笑い] 夢ん中で警備員にでもなってたのかな? 私は本当にそんな感じだった と返したが、それ以上は話題にしなかった 。 いつもなら面白がって笑うのにその時は なぜか笑えなかった。 それからというもの、夫の寝事は日に日々 に変わっていった。 こっちに来るな。 見てる? 隠れろ早く。 その声は以前の曖昧な寝事とは違い。妙に 鮮明で欲すらはっきりしている。 聞いているとまるで暗い部屋の中で誰かに 向かって必死に訴えてるように思えた。 私は眠りが浅く夜中に目が覚めることが 多い。 その度に夫の寝事を耳にしてしまう。 最初のうちは夢で追いかけられてんのかな と自分を納得させていた けれど日に日に声が真に迫っていき、私は 笑えなくなった。 1週間ほど経た経った緩夜。 雨音で目を覚ました時、夫がまた口を開い た。 ほら、 入ってきた。 胸の奥が凍りつくような感覚に襲われた。 思わず寝室のドアに姿勢を向けたが、 もちろん閉じたまま 外から物音もしない だが、夫の声は続く。 座ってるだろう。お前の隣に。 私は硬直した。 布団の中で身きもできない。 視線を隣にやることすらできなかった。 そこに何かがある気がしてならなかったの だ。 心臓がうるさいほどなってるのは夫に悟ら れてしまうのではないかと思ったほどだ。 朝が来るまで私はただ目を閉じ、震え ながら布団に潜り込んでいた。 その日から私は夫の寝事に花瓶になった。 夜が来るのが怖かった。 布団に入っても夫が声をあげるたびに 飛び起きてしまう。 アルバンは 肩を触ってる とさき、別の番には 髪を撫でてる と言った。 どちらも私に何かが触れてるような言い方 だった。 私は眠れなくなって日に日に痩せていった 。 夫には正直に打ち明けた方がいい とも思った。 だが口にすればただの夢や寝事に自分が 怯えてることを認めてしまう。 それがどうしても嫌で私は黙っていた。 ただただ夫の寝気 の隙間から漏れる寝事に耳をいで開けるの待つだった。そして決定的な 夜が訪れた。その夜はひどい湿気でき苦しさに目が覚めた。 午前以上少し過ぎた頃だった。 夫は隣で眠っている けれど、すぐに聞き慣れた寝事が漏れ出し た。 もう気づいてるよな。 私は一瞬自分に向けられた言葉だと理解 できなかった。 気づいた時、全身の血が引くのを感じた。 夫は根返りを打ち、私の方に顔を向ける。 目は閉じたまま だが口だけが動く。 ずっと お前の返事を待ってる。 私は声も出せずに固まった。 布団の中で触れる私の耳に飾りと何かが すれる音が届く。 布団の内側からだった。 私は恐れ恐る姿勢を向けた。 夫は眠っていたはずなのに口元だけが ゆっくりとにやりと笑っていた。 その夜を境に私はもう以前のように眠る ことができなくなった。 夫の隣で横になるたび、あの笑ミが 思い出される。 夫は翌朝も何も覚えていなかった。 最近疲れてるんじゃないか と私を気遣うだけ。 寝事を口にするたび、夫が本当に夫なのか どうか私は疑ってしまう。 夜が来るのが怖い。 遅くなってごめんね。 仕事を得てマンションに戻った。 もう夜の9時を回っていた 駅からの帰り道。コンビニの明りの下を 歩きながら家の窓が浮かぶのを見上げる。 部屋の明りはついていなかった。 今日は妻も仕事で遅いと聞いていたから 真っ暗な部屋に帰ることになる。 ポケットから鍵を取り出し玄関の前に立つ 。 鍵穴に差し込む瞬間ふと背後の廊下が気に なった。 誰もいないはず なのにとした空気が妙に耳に重い。 自分の呼吸だけが夜けに響く。 そんな気配を振り払うよう鍵を回して扉を 開けた。 その時 お帰り から声がした。 妻の声だった。 思わず動きが止まる。 あれ、確かに今日は遅くなるって言ってた はず。 もう帰ってたんだ。 玄関で靴を脱ぎながら声を返す。 リビングの奥から妻が顔を出した。 部屋の明りが弱く逆行で表情はかんでいる 。 笑っているように見えるが影のせいか輪郭 がぼやけていた。 かれた声で ふん と短く返すとそのまま部屋の奥へと 引っ込んでしまった。 声が少し違ったような気もする。 風を引いたのかもしれない。 そう思い台所に向かおうとしたその瞬間。 ガチャ 背後で鍵が回る音がした。 振り返ると玄関のドアが開いて妻が 買い物袋を下げて立っていた。 ただいま遅くなってごめんね。 いつもの明るい調子だった。 袋には夕食の材料がぎっしりと詰まって いる。 俺は言葉を失った。 たった今リビングに顔出したのは誰だった のか。 慌てて部屋を覗いたがそこには誰もい なかった。 視界がグラグラと揺れ始めた。 壁の時計の針は正しく動いてんのに、自分 だけが異なる場所に取り残されてるよう だった。 胸の奥に重たい違和感を感じながらじっと 耳を済ま 台所で袋を置く音、戸棚を開ける音。 確かにそこにいた。 だがその背中を確かめる勇気は湧いてこ なかった。 ガチャ。 また玄関の鍵が回る音がした。 ただいま遅くなってごめんね。 振り向くと玄関に妻が立っていた。 さっきと全く同じ袋を下げ、同じ言葉を口 にしている。 台所にいたはずの妻の気配はもうどこにも なかった。 何が起きてるのか理解できない。 目の前の妻がにっこりと笑う。 その笑は確かに妻のものだ。 だが口元だけが妙に固まっていて不自然に も思える。 どうしたの? 声は妻の声だった けれど一瞬 顔の輪郭がゆらりと揺れ見の顔の影が透け て見えた気がした。 ガチャ。 ただいま遅くなってごめんね。 再び玄関に妻が立っていた。 同じ袋、同じ言葉。 視界が歪んでいく。 もうどれが本物の妻なのかわからない。 いや、そもそも本物なんて存在するのか? 俺は後ずった。 足元の床板がわずかにきんだ。 そして俺は動けないまま再び聞いた。 ちゃ 玄関の鍵がまた回る音。 怪奇現象予報。 俺が元々いた世界はこの世界とほとんど 同じだった。 ただ1つだけ決定的な違いがあった。 俺たちの世界の天気予報には必ず怪気現象 予報というコーナーがあったのだ。 毎朝俺はテレビをつけ、KTBの アナウンサーKさんの声をBGMに支度を する。 それでは次に今日の怪奇現象予報です。 Kさんは天気予報と全く同じ穏やかな口調 でそう切り出す。 本日経士中心部では残留支念の濃度が 高まるでしょう。 交渉ごとなどの際には意図しない思考の 漏洩にご注意ください。 沿岸部ではレベル2のポルターガイストが 予想されます。 屋外に置かれた上きバなど飛ばされやすい ものは室内へとおいでください。 そして時々はこんな予報も流れた。 今日の警視は午後から空間の歪みが発生し やすくなるでしょう。 一時的に知らない場所へ迷い込む可能性が あります。外出の際はスマートフォンの 充電を十分に行ってください。 それらは俺たちの日常だった。 人々はその予報を見て1日の行動を決める 。 残留支念が恋は重要な会議を延期する。 ポルダーガイストが活発な日は洗濯物外に 干すのをやめる。 空間の歪みが起きやすい日は遠手を避ける 。 怪現象は天才と同じだった。 予測可能で対策可能な日常の一分。 俺たちはその奇妙な世界でごく普通に 暮らしていた。 あの日までは その日の朝も俺はいつも通りテレビをつけ ていた。 天気予報が終わってKさんが怪奇現象予報 を伝え始める。 だが彼女の表情はいつもと違ってひどく 硬い。 突然画面が切り替わって緊急警報の テロップが桁魂渓谷音と共に表示された。 観測史場最大級の怪奇現象に関する緊急 警報。 スタジオにいるKさんの声は震えていた。 たった今入った情報です。本日夕方より 刑視を中心とした後範囲で大規模な現実 依相変異の発生が予測されます。 現実位相変異。 俺が知る限り最も危険な現象だ。 計算は続けた。 現象のカテゴリーは不明です。影響は予測 不可能です。住民の皆様は直ちに外出を 控え、屋内の窓や鏡から離れてください。 そして自らの存在定義を維持するため、 何か固定された思い物にしっかりと捕まっ てください。繰り返します。これは訓練で はありません。 町はパニックになった。 会社も学校も臨時休業となり、人々は家に 閉じこもった。 俺も自分のアパートで息を殺し、その時を 待った。 そして約束の時刻が来た。 最初に訪れたのは音の消失。 車の走行音も人々のざめきもセミの声も 全てが消えて完全な無音が世界を支配した 。 次に窓から差し込む光が色を失って全てが セピア色の風景に変わってしまった。 俺は部屋の中央にある重いテーブルの足に 必死でしがみついた。 Kさんが言っていた存在定義の維持。 それが何を意味するのかは分からない。だ がそうしなければならないと本能が告げて いた。 部屋が歪み始めた。 壁が呼吸するように膨らんでは縮んでいく 。 床がゼリーのように揺れる。 核がぼやけて溶け出していく。 俺は目を固く閉じた。 悲鳴ではない悲鳴。音楽ではない音楽。 世界の全てが1度分解され、再構築されて いく。 そんな感覚に陥った。 テーブルの足を握る手に力が入らない。 俺の体が分子レベルで分解されていく。 最後に目の前が真っ白になって俺の意識は 途切れた と目を覚す。 俺は自分地のアバートの床に倒れていた。 体の感覚がある。 家具も壁も元に戻っている。 窓の外からはいつもの町の幻想が聞こえて きた。 助かった のか。では 震えれ足で立ち上がってテレビのスイッチ を入れた。 被害状況を知りたかった。 KTBをつける。 画面には見慣れない男のアナウンサーが にこやかにグルメ情報を伝えていた。 俺はチャンネルを次々と変えていく。 どの曲も大災害のことなど何も報じてい ない。 スマホでニュースサイトを確認する。 どこにも現実位相変異の文字はない。 なってるんだ。 やがてテレビで天気予報が始まった。 今日の全国の天気です。 関東地方は概れるでしょう。午後は一部で 雨の可能性がありますので、折りたみ傘が あると安心です。 男のアナウンサーがそう言って頭を下げた 。 そして番組は次のコーナー芸能ニュースへ と移っていった。 怪奇現象予報はなかった。 俺はその時全てを理解した。 俺は助かったんじゃない。弾き飛ばされた んだ。 あの現象によって俺は元々いた世界から この世界へ。 怪奇現象予報が存在しないこの世界へ1人 だけ。 俺は今この世界で生きている。 ここは一見平和に見える。 だが俺には分かる。 この世界でも怪奇現象は起きている。 残留念もポルターガイストも空間の歪みも 確実に存在している。 ただそれがいつ起こるのか 予報がないから誰も教えてはくれないた闇 に 年気の入った家の中は俺が子供だった頃の 記憶と同じだった。 ただそこに祖父がいないという事実だけが 冷たい現実として重くのしかかっていた。 滞りなく法葉を得、あれほど賑やかだった 親戚たちも次第に散っていくと家は元の 静寂を取り戻した。 残された俺と両親はその静寂の中祖父の 異品整理に取りかかった。 そして押入れの奥深く。 埃りをかぶったダンボール箱から出てきた のは1台の旧式なビデオカメラと無増さに 詰め込まれた何本ものビデオテープだった 。 ふわ、懐かしいなあ。 父が考え深かけに1本のテープを手に取っ た。 色わせたラベルには触れるような文字で まるまるの誕生日と記されている。 俺がまだ小学生だった頃の誕生日の記録。 見てみるか。 父の提案に俺たちは今のテレビに今では すっかり見かけなくなったビデオデッキを 接続した。 再生された映像は経年劣化のせいかひどく 不明だった。 画面には耐えず白いノイズが走って音声も テープの奥でくもっている。 しかし、その不完全な映像の中に確かに俺 の幼い日々が行きついていた。 食卓に置かれたデコレーションケーキ。 その周りを囲んでいる若き日の父と母。 そしてまだ元気だった頃の祖父母。 記憶の底に沈んでいた。懐かしい光景に俺 はしばし我を忘れて見っていた。 部屋の照明が消それ、みんなが誕生日の歌 を歌い始める。 小さな俺は少し照れ臭そうに年の数だけ 立てられたロソの炎を見つめている。 歌が終わって俺が肺一ぱに息を吸い込み ロソの火を吹き消す。 その瞬間映像は深い闇に閉ざされた。 ビデオカメラがテープを回す。うー というかな音だけが響いている。 撮影していた父の声がテープの向こうから 聞こえる。 よし、電気つけるぞ。 だが電気はすぐにはつかなかった。 暗闇みの中をゆっくりとパンしていく。 手持ち撮影特有の生々しい揺れが緊張感を 煽る。 その深い闇の中にぼんやりと浮かび上がる 家族のシルエット。 祖父、祖母、母、そしてケーキの前の俺。 カメラはさらにゆっくりと横へ移動する。 俺の隣。 そこにあるはずなのはただの空席だった。 カメラはそこでぴたりと動きを止めた。 何もないはずの椅子を必要に移し続けて いる。 なぜと思ったその時、 漆黒の闇の中に2つの白い点がふっと 浮かび上がった。 それは光だった。 や、違う。それは目だった。 その2つの点を中心に闇がゆっくりと人の 輪郭を形づくっていく。 それは顔だった。 病的に痩せ顔はげっそりと落ちくんでいる 。 血の毛を失った唇は固く一文字に結ばれ、 濡れたような長い髪が数本正のないに 張り付いていた。 俺の家族ではない。親戚でもない。 俺が全く知らない誰かの顔。 その顔は老人形のように無表情なまま。 ただちっとカメラのレンズをいやレンズの 向こうにいる俺たちを真正面からい抜く ように見つめていた。 喉がヒュっとなった。 隣を見れば両親も息を止め、画面に釘付け になっている。 ビデオの中ではまだ暗闇みが続いている。 暗闇の中の顔。 それはただそこにある。 やがてビデオの中の父が 判例つかないなあ と呑キに呟いたその直後だった。 暗闇に鎮座する顔。その唇がスロー モーションのようにゆっくりと開いた。 その瞬間 パチンコ ビデオの中の部屋の電気がついた。 突然の光に画面が白く放和し、一瞬何もか も見えなくなる。 そして再び移し出された部屋の光景。 そこには笑いながらケーキを切り分ける 家族の姿があった。 俺の隣の椅子は空席に戻っている。 その後テープの終わりまで再生したが、 そこにはプレゼントに無邪気にはしゃぐ俺 の姿と家族の笑い声というありふれた幸福 な記録が続くだけだった。 今の顔 誰なんだよ。 カじで絞り出した声は自分でも情けない ほど震えていた。 父も母 を横に振るだけ。 じゃああれは一体何だったんだよ。 結局あの顔の正体は誰にも解目検討がつか なかった。 確かなのはただ1つ。 あのビデオテーブが断じて触れてはなら ない不吉な白物であるという事実だけ。 俺たちは相談の末そのテープを苦用して もらうことにした。 翌日、 俺と父は曰付きの品を苦用してくれると 近所でも評判の寺を訪れた。 本道で俺たちの話を聞いてくれたのは住職 の計算といういかにも得が高そうな穏やか な物場所の初老の男性だった。 俺たちが事情を説明し、霊のビデオテープ を差し出すと、Kさんは嫌な顔を1つせず 、静かに頷いた。 承知いたしました。そのようなことは 時折りあるものです。テープはこちらで 責任を持ってお預かりし、苦養させて いただきます。もうご安心なさい。 その口調に張り詰めていたものが切れ、俺 と父は心の底からアンドのため生き を漏らした。 俺たちはKさんに深く頭を下げ、本土を後 にした。 すると背後でKさんがボソりとつくのが 聞こえた。 それは我々に向けられた言葉ではない。 長年の経験から無意識に漏れ出た偽りの ない本心だったんだろう。 厄介だなあ、これは。 俺と父は凝りついたように顔を見合わせた 。 先ほどまでのKさんの穏やかな態度は我々 をただ安心させるための方法便に過ぎ なかったのだ。 俺たちはまるで何かに追われるように急い で木に着いた。 背中に突き刺さるようなあの住職のつきが 耳の奥でいつまでも反響していた。 皆さんから聞いた階談が1冊のホラー漫画 になりました。 誰にでも起こり得うる実話会談の世界をお 楽しみください。 そしてあなたの階談が本や朗読動画になる かもしれないイベントを全国各地で開催中 。 10人以下で階段を語り合う楽しい会で 参加費は無料です。参加者には特性キー ホルダーと3入り名刺をプレゼントしてい ます。10月の会場は群馬県の高崎駅周辺 。そして11月は静岡県の静岡駅周辺で やります。概要欄の応募ホームから 持ち込んでください。 え、そして今年の9月15日月曜日祝日 ですね、え、岩手県の大船で行われる、え 、怪談イベント、気仙期談会にも参加させ ていただきます。 え、詳細は概要欄に記載しておきますので 、え、是非ぜひこちらも、え、皆さんお 越しください。 はい、どうも皆さんこんばんは。こま団子 です。今回は怪談話を5つ読ませて いただきました。うん。どの話も面白かっ たですね。ま、特に気になったのが怪奇 現象予報という話ですかね。これはうん。 ま、SFみたいな話でしたね。 本当の話であったとしたら、ま、すごい 興味深いなと思いましたね。天気予報の後 に怪奇現象予報っていうのが放送されて いる世界っていうのが、ま、何とも面白い ですよね。まあ、なんというかパラレル ワールドみたいな感じなんすかね。うん。 ま、面白いなって思いました。うん。 ま、そのままこっちの世界に引っ越してき て、ま、普通に生活できてるということな ので、ま、使ってる言語とか町の雰囲気と か人の感じ、服装とかそういったものは あんまり変わらないのかなみたいなね。 あんまりそこに困惑してるっていう様子 なかったですもんね。 まあ、謎が多い世の中ですよ。こういう 世界があってもね、不思議じゃないよなっ て。え、思わせてくれるようなお話でした ね。うん。他のパラレルワールド系の話。 パラレルワールドでなんか変な感じでした けどパラレルワールド系の話でね、なんか なんつうんすかね。なんか言語が違うとか 、あと街の様子が違うとかそういうのもの はね、過去に読ませていただいたことが あるんですけどうん。ま、ほとんど変わら ないけど怪気現象予報っていうものがあっ たんだよっていう世界もね、ま、ちょっと 見てみたいなと思いましたね。うん。こう いうお話が大好物なんでね、自分ね。 ま、あと最後のお話のビデオのね、話あり ましたけど、そのお坊さん住職さんがいや 、これは厄介だなっていうレベルの厄介な もってどういう感じなんだろうなって思い ましたね。うん。初老っていうことはもう 長くそのお仕事、お仕事というかね、お寺 にいる感じですよね。多分ね、その方で、 ま、いろんな多分過去にね、いろんな体験 とかされてきたと思うんですよ。はこの人 にこの人の後ろについてるのすごい人やな とかうわあなんかすごい呪いの品持ってき たなみたいな色々あると思うんですけどま そういった人生を歩んでいる中でいろんな 経験があった上でこれは厄介だなって言わ れてしまったそのビデオ その言い方からして相当やばいものがあー まついてるついてるというか映ってるうん ですかね、何なんでしょうね。 昔のビデオってさ、ま、自分、ま、両親が よく撮ってくれたりしてましたけども、ま 、見る機会はもうないよね。もう大人に なってからさ、そんなにそんなにというか 、その再生する機会もね、もう今実家に あんのかどうかわかんないけど、ま、もう ほぼほぼ見ないというか、もう大人になっ てから見たことないね。だから実家帰って さ、そういうビデオ今度見てみたらさ、 なんかやばいの映ってたりするかもしん ないなってちょっと怖くなりましたね。皆 さんは大丈夫ですか?うん。 なんか写真とかはね、あったんだよね。 うん。心霊写真っぽいものが。それはもう あの苦用を出したんですけど、お寺の方で 苦用してもらったんですけど。 はい。え、さあ、そんなわけで今回も、え 、いろんなお話を読ませていただきました 。え、読ませていただきありがとうござい ました。さあ、そしてこの動画の概要欄に は、え、今度の9月15日に、え、岩手県 の大船で行われる気仙会という怪談 イベント参加させていただきますのか、 いただきますんですか?ますんですか? はい。え、ま、ゲストでね、そのイベント を参加させていただきます。はい。で、 そのイベントの概要と、え、URLあの 概要欄に書いてありますので、是非皆さん 来てください。え、そして、え、10月と 11月に、え、いつもやってる、え、階談 会、みんなでワイワイ階談を話す会、え、 またやりますので、それの概要も載せて あります。 はい。え、そしてね、え、何よりもあの、 先日横浜で ライブやらせていただいたんですけども、 え、集まった皆様、集まってくださった皆 様、本当にありがとうございました。いや 、嬉しかったな。なんかいろんな人の顔が 見れて、で、いろんな人からね、あの、 普段あの、応援してますみたいな声も聞け てうん。もう単純に嬉しかった。 涙出そうになった。うん。 この感想とかもですね、今度心霊の動画 アップした時に語らせていただければなと 思います。はい。え、本当に皆さんね、え 、遠いところからね、え、来てくれた方も ね、いらっしゃいますし、え、そして あんなに暑い中本当に来てくださり ありがとうございました。そんなわけで、 え、皆さん本当にいつもありがとうござい ます。はい、じゃまた次のお話でお会い いたしましょう。 ごま団子でした。おやすみなさい。 [音楽]

⭐︎出演イベント情報⭐︎

【9/15岩手-大船渡イベント詳細】
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◾️おしながき
0:00 うつる
10:07 寝言
22:19 遅くなってごめんね
30:06 怪奇現象予報
41:24 暗闇にて

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#マンション
#ビデオ
#怖い話

10件のコメント

  1. こんばんは☆
    動画更新ありがとうございます。今からしっかり聴かせていただきます

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